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2013.05.22 槍ヶ岳・西稜
■日時 2013年5月27日(土)~29日(月)
■場所 甲府幕岩→北ア・槍ヶ岳・西稜
■メンバー 福原さん、荒澤(記)、ヨコさん(ぶな)

当初の計画では、27日~1日の予定で槍ヶ岳・西稜と滝谷であった。しかし、26~27日の降雪と、30日からの悪天予想で入山を1日遅らせ、槍ヶ岳・西稜のみに絞った計画として実行した。

■4月27日(土)
天気も良いし、せっかく確保している休みなので甲府幕岩でフリー。初めてのイレブン台ゲット。
【アップ】
HIVE 5.10a
【成果】
サイコモーター 5.11a/b 2RP
深海の幻想 5.11a 2RP

■4月28日(日)
朝、新穂高温泉を出発し、順調に右俣谷を詰めてゆく。前日までの降雪で新雪が20cm近く積もっているが、トレースはバッチリでラッセルの苦労はない。どピーカンで気持ちのよいハイキング。滝谷出合以降、2箇所程度、真新しいデブリを越え、槍平小屋到着。雪の状態次第で中崎尾根に上がることも考えていたが、雪は思いの外、安定しており、そのまま飛騨沢を詰めることにする。単調でじわじわと堪えてくる飛騨沢を黙々と登り、16時頃槍ヶ岳山荘到着。ビールが美味い!

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穂高平小屋付近

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滝谷の岩場

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夕日を浴びた槍ヶ岳

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■4月29日(月)
夜もずっと風が強く、岩陰に張ったテントにもかなり風が吹き付けていた。予定通り3時半に起きて準備をし始めたが、「こんなに風強かったら登れない」とメンバーのテンションは低い。とりあえず準備を進め、小屋で様子を見たが、まったく弱まりそうにない風に、覚悟を決めて6時頃に出発出発。

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日の出直前の槍ヶ岳

穂先への一般ルートの途中から、下降する急なルンゼを覗き込むと下から轟々と寒風が吹き上げてくる。クラストしていたり、膝ラッセルぐらいになる雪面を慎重に下降し、大テラスと思われるところへ上がる取付きらしきところに到着。念のためロープを付けて荒澤リードで1ピッチ伸ばす。慎重にトラバースし、雪面を登り切ると岩の基部に着いたが、残置などは一切見つからない。とりあえずカム、ナッツで支点を構築し、二人を迎える。風は相変わらず強く、しかもガスまで出てきて、さっきまで見えていたくの字ジェードルも見えなくなった。仕方ないので撤収することにし、懸垂で取り付きに下る。そこからルンゼを登り返して、一般ルートに復帰した。

せっかくなので、一般ルートから穂先を目指ことにするが、モノポイントアイゼンだと、二本目の爪の返しがハシゴに引っかかって鬱陶しい。山頂はほとんど視界もなく、まっしろ。写真だけ撮ってさっさと下り、テントを撤収して、飛騨沢を一気に下る。暑さに参りながら新穂高温泉まで下山し、山行終了。かなり物足りないGW
でした。

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槍ヶ岳山頂

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一日前は雪がたっぷりあった穂高平小屋付近もすっかり雪がなくなっていた

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日程:2013年5月4日〜6日
メンバー:武内、吉川

GW後半は、山スキー。
今年は白馬村をベースに3日間、それぞれ違う山に登りワンデイで楽しもうという企画。

○5/4 唐松沢本谷

八方尾根を登る
 
今日は八方尾根から唐松岳に登り、唐松沢本谷を滑って尾根を乗越し鑓温泉経由で猿倉へ滑り込むという、後立山を縦断するなんとも贅沢かつロングランなコースである。
朝イチの八方尾根スキー場ゴンドラでゲレンデトップへ。スキーをかついで、特に難しいところもなく約2時間で唐松山荘と唐松岳のコルのドロップポイントに着く。

唐松沢本谷を見下ろし躊躇するの図(こ、怖え〜)
唐松沢を見下ろし躊躇するの図(こ、怖え〜)

唐松沢を見下ろす
この斜面はなかなかシビれる

唐松沢本谷に飛び込む
思いきって飛び込む!

唐松沢本谷は数年前にも滑っているが、約45度の急斜面が300mくらい続いていて、見下ろすと「壁」のようである。今回は連休前半に降った雪の状態が非常に不安で恐ろしかったが、肚をくくって斜面に飛び込むと意外と安定していて助かった。慎重にターンを刻み、急なセクションをなんとかこなす。アドレナリン出まくりの素晴らしい斜面であった。

雄大なU字峡谷の唐松沢をしばらく滑り、左岸から不帰沢が合流するところで鑓温泉を目指して天狗沢を登り返す。シールをつけて急斜面にあえぎながら登っていくとしばらくして雪が降ってきて、そのうち吹雪になり視界も効かなくなってきた。こうなると深入りは禁物。ロングランを諦め、そのまま唐松沢を滑って終了。

カモシカが見ていた(林道にて)
カモシカが見ていた(林道にて)

二股からタクシーで八方尾根スキー場へ戻る。駐車場の気立てのいいお姉さんに「疲れたでしょう」とお菓子をもらい満足であった。

○5/5 杓子尾根から杓子岳、白馬鑓から大出原滑降
 こどもの日(ここ数年こどもの日に家にいたためしがない)は高気圧に覆われ安定した天気。今日は、白馬岳の登山口である猿倉から杓子尾根を登り、白馬鑓ヶ岳から大出原を滑り、小日向のコルを経由して猿倉に戻るという、雪稜登攀と滑降を組み合わせたおなか一杯のプランである。

白馬村から白馬鑓(右)と大出原の斜面
白馬村から白馬鑓ヶ岳と大出原の大斜面


 杓子尾根は、杓子岳から白馬大雪渓に面して伸びる尾根で、特に困難なところはないが、なかなか長くて時間がかかる。たまに出てくるナイフリッジや岩稜っぽいところが楽しい。大雪渓上では、先日雪崩で行方不明となった登山者を捜索するグループの姿がみられた。


杓子尾根を登る
杓子岳直下を行く
杓子岳
杓子岳

6時間登ってやっとこ杓子岳に着く。この時点で結構ヘトヘトだったが、さらに一時間かけて白馬鑓ヶ岳に登る。滑降準備を整え、山頂から、ほぼダイレクトに大出原の大斜面に飛び込めるのがこのルートの醍醐味だろう。雪は午後の日差しでやや緩み気味、雪は重く、やや疲れが出てくる。鑓温泉で入浴を楽しむ登山者を横目にさらに滑降し、湯ノ入沢を登り返し30分で小日向のコルに着く。ここで時間は18時近く。ここからは、猿倉を目指し適当に滑り駐車場に帰着して終了。疲れ果てたが満足のいく一日だった。

白馬鑓から大出原の滑降
大出原の大滑降

大日向のコルへ登り返し 滑ってきた斜面を振り返る
大日向のコルへ登り返し 滑ってきた斜面を振り返る



○5/6 爺ヶ岳南尾根〜扇沢滑降
 ツアー最終日、いいかげん登り疲れたのと、今日は午後から寒気が入って崩れるというので早めに切り上げられるところを、ということで扇沢から爺ヶ岳に登ることにした。
 大町アルペンライン扇沢出合から、南尾根(ここもGW中に死亡事故があったらしい)を登る。連日のスキー靴登行で靴ずれが激しく、痛みを堪えながら登る。

爺ヶ岳を目指す
爺ヶ岳南尾根を登る

約4時間で爺ヶ岳南峰に着くが、稜線上は風が強く、西から不穏な雲が広がりつつあるので、すぐに滑降準備を整え山頂直下から扇沢に向かってドロップイン。この斜面も、大出原に負けないくらいの素晴らしい斜面だ。何よりも雪質がよい。快調にターンを繰りかえし、斜面は次第に落ち込み扇沢に吸い込まれていく。途中の滝を慎重に通過し、沢筋を滑っていくが、デブリと落石が多く難儀した。雪をつなぎながらいくつかの堰堤を越え、右岸に付けられた工事用の林道に出て終了。フキノトウを摘みながら駐車場に着くころ、雨が強く降ってきた。ギリギリセーフといったところか。

爺ヶ岳南峰からの滑り出し
爺ヶ岳南峰直下からの滑り出し

扇沢上部 一枚バーンはこのツアー最高の斜面だった
扇沢上部 一枚バーンはこのツアー最高の斜面だった

 さて三日間、概ね天候に恵まれ、白馬村の素朴な雰囲気とともに、存分に山を楽しむことができた。日帰りの軽装とは言え、三日間で登った総標高差は約4,350m。さすがに疲れた。
日程:2013年4月26日(金)〜27日(土)
メンバー:すがのさん(東京雪稜会)、吉川

GW前半は、鹿島槍東尾根を計画した。
クラシックの人気ルートだが、なぜかこれまで登る機会がなかった(隣の天狗尾根は何度か登っているが)ので今回初めてである。
パートナーは東京雪稜会のすがのさん。彼もまた初見参である。
GWのこの時期は、天狗尾根から見ると、稜線上はテントで埋め尽くされているのをよく見かけていた。渋滞を避け、静かに山を楽しむため、連休の一日前に入山することにした。結果的にはこの選択が裏目に出たのだが。
4/26
大谷原には一台もクルマはなく、時折り弱い雨が降ったり、時々太陽が顔を出す不安定な空模様ではあるが、とりあえず出発する。尾根に出ると、そこそこ雪代が出てきた。単純な尾根歩きで一ノ沢の頭に着く。第一、第二岩峰は、今のところよく見える。小雪が舞い始めた。アイゼンをつけ前進する。2回ほど際どいヤセ尾根を通過し、二ノ沢の頭着。出発からここまで4時間、いいペースだ。時間も12時でもう少し進みたいところだが、この先あまり安定した適地がなさそうなのと、撤退の可能性も考え(この選択は奏功であった)ここまでとする。
テントを張ろうと整地していると突然風雪が強くなり、逃げるようにテントに転がり込む。
以降、風ビュウビュウの冬山状態が続く。仕方ないので延々飲み続けるが、トイレに出るのも億劫だ。

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4/27
夜中は、風は収まったようだが、雪はしんしんと降り続いている。4時起床したが、テントが1/3ほど埋まっていた。除雪かたがた外に出ると突然「バチッ!」という音とフラッシュのような強烈な光に襲われた。一瞬、何が起きたか???だが落雷であることは間違いない。ピッケルか何かに放電したのか?とにかく姿勢を低くしてテントに逃げ込む(気休めに過ぎないが)、さらにもう一度「バチッ!!」さすがにどうすることもできず。雷鳴はそれほど近くはないが、余波のようなものか?ただじっと雷雲が去るのを待つ時間、全く生きた心地がしなかった。
空が明るくなる頃、再び吹雪になった。どんどんテントが埋まる。ラジオでは、昼ごろから回復する、と告げている。視界も効かないし、では昼まで待つか、ということで朝食後再びシュラフにもぐり込み、もうひと休み。
さて昼になっても全然好転しない天気にしびれを切らし、12時をもって撤退することにした。一応、予備日をプラス1日設定していたが、ここは慎重に判断したがいいだろう。苦労してテントを撤収、吹雪で視界は20~30mといったところか、一ノ沢の頭までは慎重にロープを出して進んだ。後続が5~6パーティ、みな一ノ沢の頭付近で幕営している。彼らの無事と、明日は晴れてくれることを祈りつつ大谷原まで下山した。

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GWで、こんなに雪に降られたのは初めてだ。もとより万全の装備で臨んではいるが、ナメてはいけないとあらためて感じた。