FC2ブログ
2014.05.08 槍ヶ岳・西稜
■日時 2014年5月2日(金)~5日(月)
■場所 北ア・槍ヶ岳・西稜
■メンバー 荒澤(記)、ヨコさん(ぶな)

昨年のGW、悪天候で敗退した槍ヶ岳・西稜にリベンジ。当初、3人パーティで、西稜の末端から1ビバークで登ろうと計画していたのだけど、GW前半の山行中の怪我により1名離脱し、天候的にも4日しか良くなさそうなので、小槍から大槍までの登攀に絞って1day登攀に変更。



■5/2(金)【晴れ】 小川山でクラック&ボルダー
2日から5日まで山行期間を確保していたが、槍ヶ岳山荘まで上がって停滞してもやることがないので、2日は小川山でクラックの練習。昨年、OSトライ中に下部で不意落ちし、足を負傷して封印していたカサブランカを本日1撃でRP。すぐ後ろのムードはイイ線も続けてOS。その後、ジャックと豆の木にOSトライするも、核心付近でテンション。なんとかトップアウトしたけど、全身が疲れた。今日はエイハブ船長を落としたくて、ヨコさんにわがまま言って早めに切り上げさせてもらい、15時半ごろくじら岩に移動。マットは持ってないので、他の方のマットをお借りしてエイハブ船長にトライすると本日1撃で完登。あっけなさすぎて動画もなし。GW前半に1時間ほどトライしていたので、2日間(実質1時間ちょっと)のトライで初めての1級ゲット。平湯で汗を流してから新穂高温泉へ移動。
<成果>
 龍の子太郎(5.9) アップ
 カサブランカ(5.10a) RP (通算2便)
 ムードはイイ線(5.9) OS
 ジャックと豆の木(5.10b/c) 1x
 くじら岩 エイハブ船長(1級) RP

2014-05-02 111427 2014-05-02 155243
    妹岩・カサブランカ        くじら岩・エイハブ船長

■5/3(土)【晴れのち暴風雪】 新穂高温泉→槍ヶ岳山荘(テント)
朝は快晴だったが、天気予報では山頂付近は18mの風と午後から雪とのこと。滝谷出合あたりから稜線は雲に覆われ、お昼過ぎに槍平から飛騨沢を延々登っているあたりで雨が降り出した。登るにつれ風雨が強まり、飛騨乗越が近づくと雨はあられに変わって強風に飛ばされて、マシンガンのように叩きつけてくる。寒いし疲れたし勘弁してほしいなぁというところで飛騨乗越に到着し、槍ヶ岳山荘のテン場にテントを設営後、暖かい小屋の喫茶室でストーブにあたり濡れたものを乾かしながらビールを飲む。あぁ、小屋ってありがたい。

DSC00800.jpg
穂高平付近は雪もない

DSC00802.jpg
槍平に着くころにはどんよりとした雲に覆われていた

DSC00805.jpg
夕方、雲が取れたが、風は強い

■5/4(日)【晴れのち薄曇り】 槍ヶ岳西稜登攀
風は強いけど昨日ほどではなく、天気は快晴。予定通り5時過ぎに出発。槍の穂先への一般道をひと登りしてはしごの手前のルンゼを下降してゆく。ほどなく昨年取り付いたバンド状のポイントに着いたが、昨年はそこから登って「大テラス」が分からなかったので、今年はもっと下まで様子を見ようと言うことでさらに下ってみた。しかし、下ってもそれらしい明確な取付きポイントは見当たらず、西稜の末端が見えるぐらいまで降りてきてしまった。一旦ルンゼを登り返し、昨年のポイントより下の雪壁をトラバースしてリッジに上がることにした。念のためロープを出し、1ピッチでリッジ上まで斜上し、さらに2ピッチで大テラスと思われる広い雪面に到着した。結果的には去年の取付きで間違ってはいなかったようで、上から見ていたために大テラスを認識できなかったようであった。

DSC00810.jpg
大テラス付近から見る小槍西壁

大テラスで一休みし、登攀具を準備していよいよ登攀開始。1ピッチ目は草付交じりのスラブをバンドまで。難しくはないが残置ハーケンは少ない。2ピッチ目はバンドから露出感のあるハング帯を越えてゆく、気持ちの良いピッチ。3ピッチ目は「く」の字ジェードルに向けて直線的に登る。4ピッチ目は核心の「く」の字ジェードル。半身がぎりぎり入るぐらいのOff Widthのコーナークラックで、とりあえずワイド登りで数m登ってみたが行き詰まり、アックスを取り出そうとしたが、ラックからなかなか外せずにパワーを消耗した。テンションも交えながら「く」の字の屈曲部まで登り、ここでもう一本のアックスを取り出して屈曲部を乗越した。おそらくこの屈曲部が核心で、左のフェースに適当なスタンスがなく、薄い縦カチに左足をはり、右壁に体を押し付けながらズリズリ這い上がる感じだった。5ピッチ目は「く」の字から右にリッジを回り込んでフェイスを斜上し、小ピークまで。6ピッチ目は簡単な岩稜歩きで小槍のピークに到着した。とりあえず核心の小槍西壁が終わり一安心。

DSC00811.jpg
小槍3ピッチ目、ヨコさんリード中

DSC00814.jpg
核心の「く」の字ジェードルを突破してホッとする

小槍のコルまで懸垂で降り、あとは簡単な岩と草付をガシガシ登っていく。この辺は残置も少ないが、カムで十分支点は取れる。槍ヶ岳山荘のテラスの登山客からの視線を感じながらひたすら登り、17時前に槍ヶ岳山頂へ到着。いやぁ、疲れました。

DSC00822.jpg
山頂で記念撮影

(7:50 大テラスから登攀開始)
・1p 50m 大テラス~草付バンド(ヨコさん)
・2p 20m バンド~ハング帯越え(荒澤)
・3p 30m くの字直下まで(ヨコさん)
・4p 20m くの字ジェードル(荒澤)
・5p 30m くの字上~リッジを回り込んで小ピークまで(ヨコさん)
・6p 20m 小ピーク~小槍山頂まで(荒澤)
(12:40 小槍ピーク到着)
・懸垂下降1ピッチ35mで小槍と曾孫槍のコルまで
・7p 40m コル~曾孫槍ピークまで(ヨコさん)
・孫槍取付きまで歩き
・8p 40m 孫槍取付き~孫槍中腹(荒澤)
・9p 30m 孫槍ピークまで(ヨコさん)
・懸垂下降10m
・10p 40m 大槍山頂直下まで(荒澤)
・11p 20m 大槍山頂まで(ヨコさん)
(16:45 登攀終了)

2014-05-251_2014052509464567d.jpg
槍ヶ岳・西稜ルート全体図

2014-05-081.jpg
小槍西壁のルート取り

■5/5(月)【暴風雪のち雨】 槍ヶ岳山荘→新穂高温泉
朝から稜線は暴風雪。視界は20m程度。6時に出発し、強風にあおられながら飛騨乗越まで下り、あとは延々飛騨沢を下る。視界はほとんどないが、適度な間隔で赤布が打ってあり、赤布から次の赤布がギリギリ見える。小屋の方々に感謝。槍平手前から雪は雨に変わり、ずぶ濡れになりながら下山した。

スポンサーサイト